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出典 :
Excel VBAの開発環境に絶望したので2021年のモダンな環境を構築する | MoreCuriosity
目次 :

Excel VBAをVS Codeで編集するための手順

後述の手順を経ることで、Excelのマクロ(VBA)をVS Codeで編集できるようになる。
これによりソースファイルをテキスト形式で管理できるため、バージョン管理システムの管理下に置いて比較することも可能である。

Excelの設定

  1. Excelを開き、「オプション」を選択する。
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  2. 「トラスト センター」を選択し、「トラスト センターの設定」をクリックする。
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  3. 「マクロの設定」を選択し、「VBA プロジェクト オブジェクト モデルへのアクセスを信頼する」にチェックを入れる。
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VBACのダウンロード

バイナリファイルであるExcelブックとソースファイルとの変換には、オープンソースソフトウェアのVBACを使用する。
https://github.com/vbaidiot/Ariawaseにアクセスし、vbac.wsf をダウンロードする。
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作業ディレクトリの作成

任意のディレクトリ下にディレクトリ bin と src を作成し、ダウンロードした vbac.wsf 、および変換対象のExcelブックを以下のように配置する。
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ソースファイルの抽出

作成した作業ディレクトリ( sample )に移動し、PowerShellやコマンドプロンプトで以下のコマンドを実行すると src ディレクトリ下にソースファイルが出力される。
cscript vbac.wsf decombine
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VSCodeの設定

ファイルが日本語などのマルチバイト文字を含む場合、そのままだと文字化けする可能性があるため、
エンコードをシフトJIS、改行コードをCRLFに変更する。
作業ディレクトリ下にディレクトリ .vscode を作成し、その下に settings.json を作成する。
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setting.json は以下のように記述する。
{ "[markdown]": { "editor.wordWrap": "on", "editor.quickSuggestions": false, "files.encoding": "utf8", }, "files.encoding": "shiftjis", "files.associations": { "*.bas": "vb", "*.cls": "vb", "*.dcm": "vb", "*.frm": "vb", } }

Gitを用いる際の設定

文字コードにシフトJISを用いているため、通常の git init は使用できない。
出典元を参照。

拡張機能のインストール

VBAの編集をサポートする拡張機能

ブックへの書き戻しと動作確認

マクロを実行する際は抽出時と同様、コマンドラインからソースファイルをブックに反映する必要がある。
cscript vbac.wsf combine